[Objective-C] CocoaPodsを使ってみよう! 〜 実践編 〜

前回は、iOSオープンソースライブラリ郡の管理ツールである「CocoaPodsのインストール」についてご紹介しました。
今回は、「CocoaPods」を使用してサンプルプロジェクトを作成してみましょう。

オープンソースのライブラリを使用してスライドメニューを作成してみます。
それでは、早速アプリケーションを作成してみましょう。

<スライドメニューを表示するアプリケーションの作成方法>

【事前準備】
・Xcodeのサンプルプロジェクトを用意しておく
 ※私は、Xcode6.1で作成しました
  また、今回は「MVYSideMenu」というオープンソースライブラリを使用するので、あらかじめ、
  UITableViewを追加しておき、ファイル名は「slideMenuViewController」としておきます。

【手順1】
 使用するオープンソースライブラリ群を記載する「Podfile」を作成するため、ターミナルを起動し、
 事前準備で用意したサンプルプロジェクトのディレクトリ配下に移動し、下記コマンドを実行します。
 ※私は、sampleProjディレクトリ配下で行いました
 
 $ pod init
 

 
【手順2】 
 サンプルプロジェクトのディレクトリ内に下記があることを確認します。
  ・Buildファイル
  ・Podfileファイル(拡張子無)
  

【手順3】
 「Podfile」を任意のテキストエディタで開き、使用したいオープンソースライブラリを追加します。
 ※今回は、オープンソースライブラリの「MVYSideMenu」を使用します。
 
 フォーマットに従ってオープンソースライブラリを追加します。
 ◆Podfile内のフォーマット形式
 

 今回は下記のように作成します。
 

 platform :ios, "8.0"
 
 xcodeproj ‘sampleProj’
 
 pod "MVYSideMenu"
 

※「platform」の「version」については、Xcodeに依存したバージョンを記載する必要があります。

【手順4】
 事前準備で用意したサンプルプロジェクトのディレクトリ配下に移動し、
 ライブラリのインストールを行うため、ターミナルを起動し、下記のコマンドを実行します。
 
 $ pod install


  
【手順5】
 下記のメッセージが表示されると、インストールの成功です。
 

  
【手順6】
 サンプルプロジェクト内に下記にが作成されていることを確認します。
 ・「Podfile.lock」ファイル
   → インストールしたオープンソースライブラリのバージョンが記載されたファイル
 ・「Pods」ディレクトリ
   → オープンソースライブラリを元にして作成されたXcodeプロジェクトが格納
 ・「sampleProj.xcworkspace」ファイル
   → 複数のプロジェクトを纏めて開くことができるファイル

 インストールを行うことによって、使用したいオープンソースライブラリが
 ダウンロードされ、「Pods」ディレクトリ内に別プロジェクトとして作成されます。
 ※プロジェクトが作成されますが、こちらは使用しません
 

【手順7】
 Xcodeを立ち上げます。
 ここで注意事項として、「sampleProj.xcodeproj」ではなく、「sampleProj.xcworkspace」を選択してください。
 

【手順8】
 「Pods」プロジェクトが追加されていることを確認します。
 

 
【手順9】
 ビルドを通します。
 このとき、Frameworksにある「libPods.a」が非参照(赤色)から参照(黒色)になることを確認します。
 「libPods.a」をサンプルプロジェクト内に引き込むことによって、「Pods」プロジェクト内に
 存在するオープンソースライブラリが使用できるようになります。
 

【手順10】
 スライドメニューの作成を行います。
 「AppDelegate.m」ファイルに下記のコードを追記します。
 

 #import "AppDelegate.h"
 #import "ViewController.h"
 #import "slideMenuViewController.h"
 #import "MVYSideMenuController.h"

 - (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions {
     // Override point for customization after application launch.
    
     // Mainストーリーボードを取得
     UIStoryboard *storyboard = [UIStoryboard storyboardWithName:@"Main" bundle:nil];
    
     //ストーリーボードからViewControllerを取得する
     UIViewController *viewController = [storyboard instantiateViewControllerWithIdentifier:@"ViewController"];
     slideMenuViewController *vc = [storyboard instantiateViewControllerWithIdentifier:@"slideMenuViewController"];
    
     //オプションを指定する
     MVYSideMenuOptions *options = [[MVYSideMenuOptions alloc] init];
     options.contentViewScale = 1.0;
     options.contentViewOpacity = 0.05;
     options.shadowOpacity = 0.0;
    
     //スライドメニューを作成する
     MVYSideMenuController *sideMenuController = [[MVYSideMenuController alloc] initWithMenuViewController:vc
                                                                                                     contentViewController:viewController
                                                                                                                      options:options];
    
     //rootViewに設定する
     self.window.rootViewController = sideMenuController;
     [self.window makeKeyAndVisible];
    
     return YES;
 }
 

【手順11】
 「ViewController.m」に「Menu」ボタンを用意し、タップイベント処理に下記の処理を追記する。
 

 - (IBAction)menuButtonClick:(id)sender
 {
     MVYSideMenuController *sideMenuController = [self sideMenuController];
    
     if( nil != sideMenuController )
     {
         [sideMenuController openMenu];
     }
 }
 

これで、スライドメニューを表示するサンプルプロジェクトは作成できました。
それでは、実際に動かしてみましょう。

Xcodeプロジェクトの実行ボタンをタップすると、シミュレータが立ち上がります。

「Menu」ボタンをタップすると、スライドメニューが表示されます。

メニュー領域外をタップすると、メニューは閉じます。 
 

 
 お疲れ様でした。
 これで、「スライドメニューを表示するアプリケーションの作成方法」は完了となります。
 
 その他にもたくさんオープンソースライブラリが存在していますので、ぜひみなさんも試してみてください。 
 最後までご覧いただき有難うございました。
 


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