前回迄はcocos2dを中心としたお話でしたが、
今回は少し寄り道をして、AdMobによる広告実装をiOSアプリに実装する方法のお話をします。
※AdMobへの申し込みを行って、広告IDが発行されていることが前提条件となります。
環境
MacOSX 10.8.5
x-code version 5.0.1
cocos2dx
<AdMob SDKのダウンロード、展開>
1-1.下記のURLへアクセスし、AdMobのiOS用のSDKをダウンロードします。

1-2.ダウンロードしてきたファイルを解凍します。

1-3.解凍したフォルダを、広告を導入するプロジェクトへ、コピー、または移動します。

<AdMobを使用するプロジェクトの準備>
プロジェクトの準備は、下記のGoogleAdMobの公式サイト(海外版)※を参考にします。
※ライブラリの追加をする手順がありますが、日本の公式サイトを参考に作成すると、
追加する必要なフレームワークが全て記載されていないため、海外版の公式サイトを参考にしています。
2-1.広告を導入するプロジェクトを開きます。(任意のプロジェクト)
2-2.プロジェクトへAdMobのSDKの導入を行います。
プロジェクトファイルの上にカーソルを持っていき、右クリックして
「Add Files to “プロジェクト名”…」を選択します。

手順”1-2”で、解凍したフォルダ内の、Add-onsフォルダとREADME.txt以外を全て選択し、
「Add」ボタンを押下します。

2-3.ライブラリを追加します。
プロジェクトを選択し、「Build Phases」の「Link Binary With Libraries」を開き、
「+」ボタンを押下し、下記のライブラリを追加します。
・AdSupport
・AudioToolbox
・AVFoundation
・CoreGraphics
・MessageUI
・StoreKit
・SystemConfiguration

2-4.コンパイルオプションに「-ObjC」を追加します。
プロジェクトを選択し、targetの「cocos2d-x」-「Build Settings」-「Linking」-「Other LinkerFlags」へ
“-ObjC”を追加します。

※シミュレータが落ちたりする場合は、上記箇所へ”-ObjC”の記載がない場合に起きる可能性があります。
2-5.表示に必要なコードを記述します。
今回は、AppControllerにコードを記載して説明します。
<AppController.h>
ヘッダーには下記のimport文とGADBannerViewの変数を追加しています。

<AppController.mm>
ソースの方は、下記のコードを- (BOOL)application:(UIApplication *)applicationへ追記します。

2-6.表示の確認を行う。
下記の画像の通り、適当なシミュレータを選択し、実行ボタンを押します。

今回は、テスト用の広告を表示する処理としましたので、
下記画像の通り、テスト用の広告が表示されています。

一応表示した広告がクリックできることを確認し、広告表示の実装完了となります。
<次回以降の更新について>
次回も、寄り道を続けてAndroid環境でのAdmobによる広告表示についてご説明したいと思います。